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「こだわりの農業にはこだわりの機械を」


「ピカ選」とともに 小田さん

<ユーザープロフィール>
有限会社 あっぷるふぁーむ
小田 浩二氏(68歳)
住所:京都府与謝郡与謝野町
営農規模:うるち米(コシヒカリ、日本晴、ヒカリ新世紀)32ha、もち米0.9ha 他
ディーラー:全農京都 加悦農機センター
       センター長 岡田 浩氏


 日本三景のひとつ「天橋立」から車で30分ほどに位置する与謝郡与謝野町は、自然美に定評がある。観光名所の滝の千年ツバキ(「丹後天橋立大江山国定公園」に指定)があり、谷が深くて良い水が湧いている。その一方で、日本海に近いため、雨が多く湿害が起こりやすい。播種時期が梅雨と重なり、刈り取り時期には雨や霜が発生するなど、稲作が難しい地域である。古くから、近隣の綾部・福知山の養蚕で作られた絹を、この地区で機織りし、「丹後ちりめん」として販売してきた。そのため、兼業農家が多く、営農集団を核とした農業が盛んだ。

広大な農地に囲まれたライスセンター

 滝地区は谷あいに位置することもあり、農地が少ない。昔から少ない農地を分け合い、粛々と農業を営んできた。 あっぷるふぁーむの前身は、1987年に農家6名で結成した「大江山観光農園」である。水田転作への対応として始めたリンゴ栽培の共同管理を目的に作られた。同時に農産物販売も行う「喫茶あっぷるふぁーむ」の営業も開始。1992年には、「農業生産法人 有限会社あっぷるふぁーむ」を設立し、水稲を中心に露地野菜、施設園芸、果樹を柱に経営を始めた。1994年には認定農業者となり、有機肥料利用を中心とした農業生産へと拡大。2000年からは白大豆の生産を受託し、豆腐加工業者への販売を始めた。さらに販売先の豆腐工場の副産物である「おから」を原料として町が製造する有機質肥料「京の豆っこ肥料」を水稲や野菜などに使用し、町が推進する「循環型農業」に先進的に取り組んできた。この肥料は、おからだけでなく、米ぬかや魚あら等の天然素材も配合された有機質の肥料なので、お米の美味しさはもちろん、安全・安心もお墨付きだ。この肥料で栽培された米は、「京の豆っこ米」というネーミングで売りだされており、あっぷるふぁーむで生産されるコシヒカリの8割は豆っこ米だ。

全農京都 加悦農機センター 岡田センター長

 あっぷるふぁーむでは、米を農協に出さず、全て直接販売している。インターネットや地元道の駅での販売も人気だ。「こだわりの米を直接、消費者に届けたい」と語るのは、代表の小田浩二さんだ。「せっかく循環型農業に取り組み、育て上げたこだわりの米も、石や被害粒が入ってしまっては意味がない」と、早くから光選別機の導入を考えていたが、「これまでは高価で性能もそこそこの光選別機しかなかった。導入したいけど、コストと性能の釣り合いがとれず、踏み止まっていた」という。そんな折に「ピカ選」発売の知らせを届けてくれたのが、加悦農機センター長の岡田浩さんだ。「あっぷるふぁーむさんにぴったりフィットする機械が出たと思った。早速、社長に話をしたら、トントン拍子に話が進み、2010年8月に納入した」。折しも昨年は猛暑でカメムシ被害が目立った。例年であれば、高温障害で苦労するところを、「ピカ選」が間にあったため、良質な米に調製できたという。その評判を聞きつけて、他の生産者からの選別委託もあった。「トラックに米を積んで持ってきた生産者が、みな喜んで帰って行った。その生産者が直販している中に沖縄の米屋さんがいて、沖縄では玄米食の人が多く、『ピカ選』で選別したキレイな玄米を送ることができたので、喜ばれたらしい」と「ピカ選」の効果を語った。さらなる要望を聞いてみると、「ピカ選は最大流量が2トン/hだが、もうちょっと流量の多い製品ができると良いな」と語ってくれた。
 現在、社員は25名だが、うち20~30代が6人と若い世代に期待が集まっている。そんな中で小田代表が心掛けていることは、事故の防止と多品種栽培だ。「大型機械を使って作業を行うため、事故はつきもの。これまでも怪我が絶えなかった。なるべく事故が起きないよういつも気を配っている。また、品種を多く作ることで、経営を存続できるように心掛けている。一つの作物に絞って栽培していると、その作物がダメになった時に立ち行かなくなってしまう。今年の豪雪でハウスが12棟倒壊したり、台風で水に浸かってしまったりと、自然相手のことなので、予測がつかない。従業員みんなであっぷるふぁーむを続けていけるよう、いつも考えている」と語った。

喫茶あっぷるふぁーむの「農園カレー」

 最後に喫茶あっぷるふぁーむ(現在は㈲あっぷるふぁーむとは経営を切り離している)で、なすやピーマンなど旬の野菜たっぷりの「農園カレー」を頂いた。ご飯の旨みと野菜の甘みが口いっぱいに広がった。あっぷるふぁーむは、確かにこの地で作物を育て、人々に元気を与えているのだと実感する味だった。


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