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ニュースリリース

No.16-018 / 2016年5月10日

国内最大級のJAめむろ穀類調製施設が竣工

― 高品質・安定供給で日本の食を支える ―

 3月30日、北海道芽室町に国内最大級となる小麦と豆類の調製施設が竣工した。以前の施設に比べ小麦の処理能力は2倍となり、小麦、豆類ともにより高い品質の製品づくりが可能となった最新鋭の調製施設。この施設を活用して、いかにして「十勝めむろ」ブランドを定着させ、日本の食を支えていこうとしているのか。JAめむろのこれまでの取り組みと今後の展望について取材した。


整然と並び立つ防風林


 十勝平野の中西部、帯広市の西隣にある芽室町。東西22.6キロ、南北35.4キロ、513.91平方キロメートルという面積のうち、約42%が農地、約40%が山林という緑豊かな畑作地帯だ。ここを流れる十勝川、芽室川、美生川などの河川によって形成された肥沃な大地であるとともに、夏と冬、昼と夜の寒暖差が大きい地域であり、緑肥や酪農畜産からの堆肥を積極的に施用した循環型農業を行っていることもあって、安全・安心で食味の優れたさまざまな農産物が生産されている。


 特に、古くから「豆のめむろ」と呼ばれるほど、大豆、小豆、菜豆など豆類の栽培が盛んな地域だが、現在は主要4品目の小麦、馬鈴しょ、てん菜、豆類によって、バランスの取れた輪作体系を確立し、非常に品質の高い製品を生産している。


辻 勇 代表理事組合長

 この芽室町を管内とするJAめむろ(本部:北海道河西郡芽室町西4条南1丁目1番地9、代表理事組合長:辻勇)ではこれまで、時代の趨勢に合わせ、いち早く製品品質の向上に取り組んできた。収穫後の調製作業については、小豆が「赤いダイヤ」と呼ばれた昭和30年代ごろまでは、個々の農家が収穫・調製を行い出荷していたが、品質にバラツキが生じるなどの問題から、昭和38年に最初の調製施設を建設し、均一な品質の製品が作れる体制を整えた。昭和54年には色彩選別機を導入するなど新しい技術の導入も随時進めてきたが、近年では施設全体の老朽化が進み、一定の品質を担保することが困難な状況となっていた。


 一方で、輪作している各作物生産量の増加により調製能力が限界に達してきたことも、課題として浮上してきた。特に小麦の調製については、24時間稼働しても全量を処理するのに1ヶ月以上の時間を要していたが、小麦の調製が終わらないことには豆の調製ができず、より早く品物が欲しいという実需者の要望に対応しきれない、また各農家の数量確定、支援金の支払いに遅れが生じることなどが課題となっていた。


調製施設全景(右奥は小麦乾燥施設)

 これらの課題解決のため、平成12年にはまず小麦乾燥施設を建設、この施設とリンクする形で、小麦・豆類兼用の調製施設を建設する構想を温めてきた。さまざまな状況等を鑑みてそのタイミングを見計らってきたのだが、平成26年度予算として新調製施設の建設が決定、昨年3月に着工し本年3月、ようやく竣工の日を迎えた。



調製施設内部

 新調製施設は鉄骨造り8階建て、延べ床面積は2,680平方メートル、事業費約42億3千万円という国内最大級の小麦・豆類調製施設。小麦調製の処理能力が以前の2倍である毎時72トンとなったため、いち早く小麦の調製を終わらせることができ、そのぶん豆類の調製作業を前倒しで行えるようになる。処理が速いだけでなく、収穫期の降雨によって品質が低下する低アミロ小麦を仕分けできる選別機をはじめ、比重や色彩、エックス線などによる各種選別機を備え、たとえ天候不順な時でも品質低下を最小限に留めた製品を出荷できるようになった。


大豆クリーナー

 豆類調製の処理能力については以前と同様の毎時4.8トンだが、品質面では大きく向上している。その核になるのが、タピオカでんぷんを使って豆表面の汚れを除去する「大豆クリーナー」。最大毎時処理能力は2トン、調製ラインに組み込んで連続的に処理できる高能率のクリーナーで、乾式・湿式の2段階で研磨を行い、高品質な製品を作れるのが特長だ。同施設ではこの大豆クリーナーを2ライン設置している。食品メーカーとの契約栽培も行うJAめむろとして、単なる「農産物」を出荷するという従来の考え方から、「食品」を供給するという考え方に転換し、高品質な製品を安定して供給する体制ができあがったと言える。


 「めむろから来たものは品質が均一、ということをアピールし、消費者から選ばれる産地になっていく」、そう宣言するのが辻勇代表理事組合長だ。JAめむろでは、品質向上に向けた環境整備とともに、「十勝めむろ」産農産物のブランド化に向けた取り組みも継続して行ってきた。実は芽室町は、スイートコーンの生産量、作付面積ともに日本一の町でもある。これを一つのPR材料とすべくキャラバン隊を結成、全国を回って焼きとうもろこしを販売し、「十勝めむろ」ブランドの認知向上を図っている。そのような取り組みが奏功し、現在は有名和菓子製造メーカーや納豆製造メーカーと小豆・大豆などの契約栽培を実施、パッケージに「芽室産」の表示をしている商品も登場している。


組合メッセージロゴ(左)と商品ブランド(右)

 一方で辻組合長は「ブランド化したとはいえ、全量をJAめむろで販売することはできない。こだわり農産物で産地をアピールしつつ、大部分については系統を経由して、実需者に対し大量安定供給していくことが大切」と力説する。あくまで政府管掌作物という土台をきっちり固めた上で、旗印としてのブランド農産物の販売拡大に取り組む考えだ。


 このたびの施設完成について辻組合長は、「我々にとってスタートラインに立ったに過ぎないが、きちんとしたハードがあれば、今後いろんなことに取り組んでいける」と胸を張る。また「次の段階をどうやっていくか、機械の更新時や新たな技術が求められたときには、ぜひサタケさんの技術を活用させてもらいたい」と、サタケがこれまで積み上げてきた穀類の選別、精選技術に対し、大いに期待を寄せている。


 今後も産地間の競争や、実需者からの要求など、産地に求められるものは刻々と変化していくに違いない。そのような変化に真正面から対応し、常にベストな製品を提供していく。新調製施設を活用したJAめむろの、新たな歴史の扉は今、大きく開かれたばかりだ。


【JAめむろ穀類調製施設の概要】

事業名

平成26年度 強い農業づくり事業
芽室町農協 穀類調製施設 新設工事

事業主体芽室町農業協同組合
事業費4,226,580,000円(税込)
施設建設場所河西郡芽室町西4条南1丁目 他
総合施行管理ホクレン農業協同組合連合会
施工業者株式会社 サタケ
工期着工 平成27年 3月 26日
完成 平成28年 3月 10日
敷地面積22,094.22㎡
建築面積2,623.37㎡ (延べ床 2,680.92㎡)
処理面積小麦:5,223ha 豆類:2,390ha
処理量小麦:34,426t(12.5%時) 豆類:6,943t
荷受日数小麦:13日間 豆類:86日間


以上  

(本リリースへのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)

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