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ニュースリリース

No.17-029 / 2017年10月26日

持続可能な力強い農業育成への熱き思い

― JA魚沼みなみの飽くなき挑戦 ―

 新潟県南部に位置する南魚沼市。この地で食と農を基本とし、持続可能な力強い農業の育成に取り組む魚沼みなみ農業協同組合(以下、「JA魚沼みなみ」)。農家負担軽減と豪雪地帯に対応した新たなカントリーエレベーターによって稲作経営基盤の強化を目指す、同JAの創造的自己改革と取り組みを取材した。


JA魚沼みなみCE周辺の田園風景



【日本一のお米の生産地南魚沼市】

 南魚沼市は日本一と称される南魚沼産コシヒカリの生産地。新潟県の最南端に位置する同市は2004年(平成16年)に旧塩沢町、六日町、大和町の3町が合併して誕生した市である。総面積584.8km2、内耕地面積は6,460haを占めており、越後三山をはじめとする山々に囲まれた地域。盆地のため昼夜の寒暖差が激しく、冬には3mの雪が積もることもある、日本有数の豪雪地帯である。



【JA魚沼みなみの特色】

 「夢は見るものではなく実現するもの」。力強い眼差しでそう語るのは、JA魚沼みなみ代表理事組合長の小倉一男氏(69歳)。農業や地域の発展について語る姿から、その熱き思いを感じ取ることができる。「昼夜の温度差が大きい山間地特有の気候風土、肥沃な土壌、越後三山からの清冽な雪解け水、これらの恵まれた自然環境と生産者の努力が、高品質・良食味米を育み、日本各地で高く評価を得ている。他にも、しいたけや西瓜、ゆりなど、地域ブランドの園芸作物の収量拡大と高品質化を図っている」と小倉組合長は胸を張る。その言葉通り「コシヒカリ」「新之助」「五百万石」などの品種を管内約3,040haの水田で生産し、八色しいたけや八色西瓜の生産拡大・栽培技術向上など、園芸品目にも果敢に取り組んでいる。


小倉一男 代表理事組合長



【循環式遠赤外線乾燥機を備えたカントリーエレベーターが竣工】

 JA魚沼みなみの管内に、今夏新たに小型循環式乾燥機を備えた「JA魚沼みなみ大和第2カントリーエレベーター(以下、CE)」が竣工した。1,500トンの貯蔵能力をもつ同CEが新設された経緯・目的を営農部米穀課長の駒形正樹氏(50歳)に尋ねた。「施設建設の目的は3つ。1つ目は、荷受けの待ち時間を解消すること。2つ目は、選別機器の適正使用、水分・穀温計測の徹底による品質管理を行うこと。3つ目は、設備投資費用の軽減により、農家の負担を減らすこと」。


JA魚沼みなみCEの全景


 その中でも、荷受け問題は早急な対応を要していた。同JA管内の既存CE2ヵ所のうち、1つが稼働率104.3%と飽和状態になっていた。CEを利用している農家は、76%が兼業農家であり、休日に刈取りが集中し、4時間以上荷受けに時間がかかるケースもあり、収穫作業のスケジュールにも悪影響を与えていた。また、過剰荷受けを行うと、品質事故の可能性があるため、早急な対応が求められていた。これらの問題解決のため、綿密に建設計画を立て、産地パワーアップ事業※1のタイミングにあわせて新規CEの建設を決定し、サタケ(本社:広島県東広島市西条西本町2-30、代表:佐竹利子)に発注した。2016年7月20日に着工、翌年7月20日に竣工、9月に稼働開始した。


駒形正樹 課長


 今回、同CEはJA魚沼みなみとして初の試みとなる遠赤外線を搭載した、最大張込量20トンの小型循環式乾燥機を6基導入。遠赤外線放射体による高い乾燥効率と最適送風温湿度のコントロールにより、品質を落とさず効率よく乾燥ができ、米に優しく、ランニングコストも低減できた。操作が容易で、最低張込量も4トンから乾燥できるため、荷受量が少ない時にも細やかな対応が可能。


タッチパネルを操作する
豊野佳之 主任オペレーター


 また、主操作盤に大型液晶グラフィックパネルを採用したことで、すべての設備をタッチパネル方式で簡単に遠隔集中操作できるようになった。さらに、品質向上には光選別機が不可欠であり、玄米選別可能な「ピカ選GRAND」を導入。原料中に混入する着色米はもとより、石や樹脂、ガラスなどの異物も除去することが可能となった。この他にも、日本屈指の豪雪地帯であるため雪対策として、屋根を鋭角に設計。雪を解かす消雪パイプや雪の圧力で窓ガラスが割れぬよう、窓の外に雪よけ板を設置するなど、設計には工夫を要した。


 「従来のCEは連続流下式乾燥機で、熟練の技術や手間を要していたが、新CEは循環式乾燥機かつ最新式のタッチパネルを搭載しているため、手順を覚えれば誰でも簡単に操作ができる。これにより、今後、オペレーターの負担が軽減されると考える」と、主任オペレーターの豊野佳之氏(38歳)は期待を寄せる。駒形課長は「荷受け時の待ち時間軽減を図り、高能率でコストメリットのある施設を利用してもらうことで、地域農業の経営基盤強化に繋げたい」と意気込む。



【JA魚沼みなみの創造的自己改革】

 稲作や園芸などで、地域農業の活性化を推し進めるJA魚沼みなみだが、根底にはJAの存在意義と地域の一体化を重視する姿勢がある。「夢ある農業として、農業所得の増大、農業生産の拡大、地域の活性化の3本柱を創造・実現し、地域農業がさらに発展できるようJAとして強い信念を持って貢献していく」と小倉組合長は語る。



JAの意義を語る小倉組合長


 「おそらく、これから30年の間に様々なことが目まぐるしく変わっていくだろう。その中でも、自分たちのところは絶対に生き残るという強い信念を持って、生産者を守るための環境づくりにJAが主導で取り組んでいくことが大切である」と固い信念を抱く組合長は、(1)農業を産業化すること(2)付加価値のある特産物を生産すること(3)関東に園芸品目を出荷していくこと、の3つの目標を掲げている。現在、農業を産業化すべく多様な担い手支援の一つとして、直売所※2を起点とした女性・シニア世代の活性化と地産地消の推進を行っている。将来的にはブランド化を目指す新たな特産物として、豪雪地域での温泉熱を活用したマンゴー(通称:雪国八色マンゴー)やバナナ、トロピカルフルーツなどの南国地域で生産される作物の栽培にも力を入れる。


 「今後も、受け身ではなく積極的に行動し、雪をハンデと思わずチャンスと捉えて挑戦し続ける。そして、一人一人の生産者の農業を支え、産地を守っていく」(同組合長)。周囲の人々の幸せを願い、現状に甘んじることなく、常に一歩先を見据えて取り組むその姿は、「義」の精神と民を愛し民と生きる心を受け継いだ、戦国の名将、直江兼続と重なった。



※1…水田・畑作・野菜・果樹等の産地が、平場、中山間地域など、地域の営農戦略として定めた「産地パワーアップ計画」に基づき、意欲のある農業者等が高収益な作物・栽培体系への転換を図るための取組をすべての農作物を対象として総合的に支援すること。
※2…3年目となる直売所は好調で、地域の人々から好評を得ている。現在は253人が生産登録、出荷登録をしている。


以上



<JA魚沼みなみ>

 ◆名称:魚沼みなみ農業協同組合(略称JA魚沼みなみ)

 ◆住所:(本所)新潟県南魚沼市美佐島1834-1

     (C E)新潟県南魚沼市九日町4021-1

 ◆代表理事組合長:小倉一男

 ◆事業内容:営農指導事業、生活指導事業、高齢者福祉事業、販売事業、購買事業、

       農機車両事業、葬祭事業、信用事業、共済事業、管理事業、企画調整事業



CE内

循環式遠赤外線乾燥機

雪対策の様子(消雪パイプ等)


八色しいたけ

八色西瓜


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