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ニュースリリース

2012年1月18日

ユーザー紹介

「すべてをオープン」にして安全・安心を共有

― 新工場を基点に消費者と生産者をつなぐ遠州米穀 ―

 株式会社遠州米穀(静岡県磐田市高見丘1203、代表取締役社長:鈴木昇氏)が一昨年、静岡県磐田市に竣工させた新精米工場。最新鋭の設備が揃えられているのはもちろんだが、同社では工場見学会を通じて消費者や生産農家に工場内部を公開することで、安全・安心を共有する機会を設けている。この新工場を基点に消費者と生産者をつなぐ橋渡しとして、地域に信頼を広げる同社の取り組みを紹介する。


本社機能を兼ね備えた新精米工場

【見てもらえる精米工場づくりへ】

 将来にわたりこの静岡で生き残っていくためには、何を武器としていくのか。今その基盤を創り、次の世代に引き継がねばならない。それが就任当初から常に、鈴木昇取締役社長が思い描いていたことだ。玄米販売では県下ナンバーワンである同社が、精米で勝負するための最大の武器、それは精米工場だ。では一体どんな工場が必要なのか。老朽化した当時の工場を移転・建設するために、まずは全国に目を向け、足を運んでは視察をした。ただよその真似をしようというのではない。どうせやるなら他社がまねできないものを創りたいと考えていた。

鈴木昇代表取締役社長


 鈴木社長をはじめとする担当責任者が頭を突き合わせて、新工場建設に向け検討を重ねた。皆の中で共有していたコンセプト、それは「見てもらえる精米工場」であった。米穀卸といえばこれまで直接の取引先は小売業者であり、消費者との繋がりはほとんどなかったといえる。しかし将来を展望すると、自分達ももっと前面に出ていって消費者との直接的な関係を築くことが必要だと考えた。そのための武器として、安全・安心を極めた精米工場を創り上げ、それを全てオープンにして信頼関係を築いていこう。こうして新工場の青写真は少しずつできあがっていった。



見学通路から見た多用途搬送システム

【米にやさしく、異物混入を防ぐシステム】

 そんなときに出会ったのが多用途搬送システム。サタケ広島本社を視察に訪れた際、実物を見て納得した。従来、精米工場内の各工程間で米を運搬する手段は、さまざまな搬送装置を使って米そのものを流すのが常識であった。ところが多用途搬送システムでは米を納めたタンクを移動させるので、米自体はタンク内で静止している。しかもタンクは密封されている。これなら米にやさしいし、異物混入も防げる。同時に建設を計画していた炊飯工場への搬送も、安全でスムーズに行える。全国的に見てもまだ数少ないシステムだが、思い切って導入を決めた。「今振り返っても良い決断をしたと思っている」と鈴木社長は胸を張る。
 工場の概要が決まり実際に形にしていく段階で、建築およびプラントの設計を一貫してサタケに任せることにした。それによって結果的に、建設専門の会社が設計するセオリー通りのものではなく、新しい発想の設計ができたと感じている。全体的にゆったりとしたレイアウトとなっており、各設備へのアクセスが容易でメンテナンス性は抜群だ。精米機、光選別機等、精米工場の心臓部と言える重要機器類はすべて、中央操作室から望めるワンフロアに集約されており、しっかりと監視することができる。ミルマスターを核とする精米ラインは2トン/時、3トン/時、4トン/時の3ラインで構成されており、多品種少量生産による豊富な品ぞろえにも対応している。



精米工場見学会には多数の消費者が参加

【好評を得た工場見学会】

 このようにして完成を見た新工場であるが、肝心なのはこの工場を1つのツールとして、消費者と生産者との懸け橋となるアクションをいかに起こしていくか、ということだ。そのための施策を、鈴木社長をはじめ皆で知恵を出し合って実行に移していった。
 まず最初に、消費者との直接的な関係作りの一環として取り組んだのが「工場見学会」だった。一昨年の秋に第1回の見学会を開催して以来、昨年3月、11月と開催してきたが、回を重ねるごとに参加者が増え、11月の見学会では約1000人が来場したという。「こんなに清潔な環境で、安全・安心な米をつくっていることに驚いた」といった声が多数寄せられ、反響の大きさに驚かされた。「若いお母さん方が、子どものことを考え行動していることがよく分かった」と話す伊藤桂精米工場長は、震災などを経て食に対する消費者の意識はますます高まっていると感じている。
 消費者だけに目が向けられているわけではない。次に行ったのが生産者とその家族を招いての工場見学会だ。現在、直接米を集荷している農家は約80軒。50ha規模の農家も多くあるという。そのような農家に工場を見てもらったのは、「ここへ出荷したい」と思ってもららえれば、という考えからだ。「ただ安く仕入れできればいいというような考えではない」と話すのは、青木孝取締役米穀部長。農家とのパイプは15年ほど前からすでに築いてきた。地元産米の人気がきわめて高い静岡県の特性を考えると、生産農家を大切にし共に生き残れる関係を築いていくことが最も重要だ、との考えからである。この工場見学会を通し、生産者本人だけでなくその家族とも顔が見える関係を築けたことは、大きな収穫だと感じている。



遠州米穀独自の「地元ブランド米」

【消費者と生産者の橋渡しとして】

 今、遠州米穀を中核に消費者と生産者を結んでいるものは「米」。しかし鈴木社長の考えはそれだけにとどまらない。「例えば見学会に来られたお客様に、野菜などの販売にも協力できればいいと思っている」というように、将来的には米以外の農産物の取り扱いについても構想を練っている。地域密着の強みを生かし、新しい精米工場を基点にして、まさに消費者と生産者を結ぶ架け橋の役割を果たしていこうというのである。そのような構想を描けるのも、主食である「米」を介した消費者との周年を通した関係づくりがあったればこそである。
 「工場が1つで何役にもなる」。単なる生産の場で終わらせるのではなく、営業ツールとして、またコミュニケーションの場として活用する。そこにはハードを多角的に活用するためのソフトウェアを生み出す、同社の構想力が光っている。

(了)

(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)

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