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製品・技術

世界初の「胴割選別機」を発売

2007.09.11

平成19年9月11日

新製品

世界初※1の「胴割選別機」を発売

--- 高速画像処理技術を応用し玄米中の胴割粒を除去 ---

 サタケ(代表:佐竹利子)は、独自の光学技術と高速画像処理技術により、玄米中の胴割粒を高速で認識し除去する世界初※1の「胴割選別機」を、9月10日に発売しました。

胴割選別機(RCGS560AIS)

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 胴割粒は、胚乳部に亀裂が生じている粒のことで、籾が急激な乾燥または吸湿した場合などに起こります。外観や品質(食味など)に悪影響を及ぼすほか、精米時の砕米発生を助長する要因にもなります。胴割選別機は、この玄米中の胴割粒を高速で認識し除去する装置で、玄米の等級や品質(食味・砕米・炊飯特性など)を向上させることができます。
 これまで異物や着色粒を除去する光選別機はありましたが、胴割粒を高速で選別する技術は確立されておらず、長年の課題でした。サタケは、広島県立総合技術研究所西部工業技術センター(広島県呉市)と広島大学大学院先端物質科学研究科(広島県東広島市)との共同開発により、昨年、高速画像処理技術を応用した世界初の胴割選別機の技術を確立し、本年の商品化を目指していました。この開発には、光選別機の開発・商品化で培った光学技術のほか、米の整列や胴割部分を画像撮影するための照明方法、高速化を可能にする集積回路(LSI)などの新しい技術を採用しました。
 販売機種は、1次選別のみで処理能力3.6t/hの「RCGS560IE」と、2次選別(2段階選別)付きで同2.4t/hの「RCGS560AIS」の2機種で、価格はともに3,150万円(税込み)。JAや営農集団への販売を見込んでいます。 

※1 胴割粒の自動選別・除去装置として(2007年8月発表時点、サタケ調べ)


「胴割選別機」の主な特長

1.胴割粒を選別
独自の光学技術と画像処理技術により、胴割粒を高速で認識し除去。 除去したい胴割粒の亀裂幅を任意に設定できるので 重胴割粒※2を優先的に除去可能

2.コンパクト設計
高い処理能力を有しながらも小型化を実現。 設置場所を選ばず自由なレイアウトが可能

3.省エネ・高寿命の光源
光源にはLED(発光ダイオード)を採用。低電力運転と 光源の長寿命化を実現し、ランニングコストおびメンテナンスコストを低減

4.2次選別機構を搭載
2次選別機構を搭載したAIS型も設定。歩留りを下げることなく選別可能


胴割粒

仕様と価格


選別のしくみ

シュートから送り出された原料にLED(発光ダイオード)光を当て、
CCDカメラで胴割部分を検出(認識)する。次に、不良品(胴割粒)に
エジェクタ(ノズル)から圧縮空気を噴射し、吹き飛ばす。
良品はそのまま自然落下する。

その他の機能

1.選別機能が選択可能
(1)逆打ち:良品を除去する逆打ち機能を内蔵。胴割粒混入率の高い原料や2次選別で有効
(2)間欠打ち:胴割粒と判断した粒すべてを除去するのではなく、任意の割合で間欠的に除去可能。歩留りを考慮しながら除去率を調整できる

逆打ち 間欠打ち

2.その他

(1)移動式ユニットもラインナップ:必要な時に必要な場所へ移動できるので、複数施設での使用可能。突発的な胴割発生などにスポット的に対応できる
(2)穀粒判別器とセット:穀粒判別器とセットで使用すれば、原料および良品の胴割混入率が容易に把握でき、胴割選別機の調整に最適



移動式ユニット 穀粒判別器

※2 重胴割粒:横1条の亀裂がはっきり玄米の背部から腹部および両側面にかけて通っている粒や、亀裂が横3条以上ある粒などをいい、検査の際に被害粒として計数される胴割粒
※3 軽胴割粒:精米上の影響が少なく、検査の際に被害粒として計数されない程度の軽微な胴割粒

(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
※ニュースリリースの内容は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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